企業リスクマネジメント

私たちは、企業が行なうリスクマネジメントを支援し、企業価値を高めます。 リスクとは、一定の期間における目標との差異の可能性です。たとえば企業にとっては、今年度(期間)の売り上げ予算(目標)を上回る、または下回る(差異)可能性といえます。リスクがあるからこそ、目標値を上回ることもできるわけです。積極的に企業リスクマネジメントに取り組み、目標を達成しましょう。

企業リスクマネジメントとは

企業はさまざまのリスクに取り囲まれています。目標達成のためこのようなリスクを管理する手法が企業リスクマネジメント(ERM:エンタープライズ・リスク・マネジメント)です。 とかく我々は「リスク=危険=損失」とマイナスのイメージで捉えがちですが、かつて大航海時代に7つの海を制覇したイギリス人は「リスク=大儲けのチャンス」と捉えていたのではないでしょうか。そうした時代を背景に、17世紀以降、ロイズを中心にリスクを適切に管理する方法として保険の仕組みが発達したと言えます。

新時代のビジネス・スタイルでは、ビジネス・チャンスをうまく捉えていくと同時に、リスクを巧みにコントロールすることが、リターン増大につながるキーとなります。 ビジネスプロセスのなかに企業リスクマネジメントの考えを入れ込み、企業文化として定着させることが重要です。

企業リスクマネジメントの手順

下記のプロセスをサイクルとして回すことで、企業リスクマネジメントの定着を図ります。

企業リスクマネジメントの手法

リスクの
回避

事故の発生する確率が非常に高いと予想される場合、敢えてリスクを冒さず行動を抑制することにより事故の発生を回避します。
例えば天候不良の際に出航を停止したり、製品不良が発見された場合に製品の出荷を中止する等です。

リスク
コントロール

事故によって生じる損害を事前に防止する方策を「ロスプリベンション」と言い、事後に発生した損害の波及・拡大を防止・軽減する方策を「ポストロスコントロール」または「ダメージコントロール」と言います。 例えば火災防止のため、不燃材を使うことは事前の「ロスプリベンション」(損害防止)にあたり、火災発生後に作動するスプリンクラーは事後の「ポストロスコントロール」(損害軽減)にあたります。

リスク
ファイナンス

リスクファイナンスとは、損失を補填するために必要な資金調達をするための手法を事前に準備しておくことです。企業内でリスクを保有する方法と、保険やその他の代替的手段を用いて企業外にリスクを移転する方法とがあります。

リスクファイナンスの手法

 

自己保有

企業の内部でリスクを抱え込み、損失を毎年の経費として予算化する方法です。毎年損失が予測できる場合においては最も簡単な方法ですが、不測の事態で巨額な損失が出た場合には、経営を不安定にする可能性もあります。


自家保険

企業の内部において毎年の経費の中で予算化できない不確実で巨額なリスクに対して、自己資本を使って準備金または引当金という形で積立てる方法です。この方法のメリットは、利益が多く出た年に準備金(または引当金)を積立てておき、将来損失が発生した年に支払うことができる点です。一方、デメリットとしては、将来発生するかもしれない災害に対する準備金を無税で積み立てるのは一般的に困難な事が多い点です。

保険

保険のメリットは、一企業の内部では抱えきれない不確実で巨額なリスクも、保険会社を使うことによって、安定的な険料という形で簡単に経費処理することができることです。しかし一方、デメリットとしては、保険会社で引受けるリスク集団の平均値よりも低いリスクを持つ企業にとっては、平均値で算出された保険料は割高であり、またその水準は市場動向および保険会社の事業費によって左右されます。従って、企業側がいくらロスコントロールを行なってリスクを軽減させても、保険料は市場動向および保険会社の企業努力に大きく依存しています。

キャプティブ

保険会社

キャプティブ保険会社とは、企業が設立する自家保険会社です。通常、海外のキャプティブ保険会社の設立が可能な地域に設立されます。日本国内ではいまのところ、キャプティブ保険会社が設立されていないため、国内の保険会社に保険を付保し、その保険会社から、企業が設立した海外のキャプティブ保険会社に再保険を出す(出再)形が取られています。その意味で、キャプティブ保険会社は、保険会社をつかう通常の保険と自家保険の中間的存在といえます。